付喪神 九十九神

物に宿る神様を付喪神(つくもがみ)と言う。
長年大事に使い続けた物や道具は使い手を
守ってくれると言う言い伝え。

付喪神は道具を大切に使おうと言う
先人達の知恵が編み出した神でもある。

この春も私の酷使に耐えてよく働いてくれた
トラクターと作業機ドライブハロー。
泥だらけで疲れた車体を洗ってあげると
トラクターもなんだか嬉しそうで誇らしげ。

32年でうちのトラクターは3代目になる。
初は三菱の30馬力、次は日立(クボタ)41馬力、
そしてこの子はマッセイファーガソン72馬力の
外国製。
うちの栽培面積が増えると共にトラクターは
大型化大馬力化してきた。

最初の子はキャビン(ガラスで囲われた運転席)
がなくて、雪が降ると両足に雪が積もって
寒さで身体の芯までガタガタ震えて運転した。
次の子はよく働いてくれた。働き過ぎて
最後は後輪が外れかかっていたほど。
3代目は比べものにならないほどの
力持ちで助けられた。
歴代どの子にも思い出がある。

100年使い続けた道具には付喪神が宿ると
されているけれど、うちのトラクターには
もうちゃんと付喪神さんは宿ってると思う。
感謝しながら丁寧に洗う。
「ありがとうありがとう」