君の名は

うちで17年間飼っていた馬の「うらら」の
命日は令和元年10月16日推定32歳、
人間なら110歳を超える長寿だった。

春のうららかな日にうちに来てくれたから
うららと名付けたけれど、その前に
高知競馬場で大活躍してたのがハルウララ。
彼女もまた一勝もできないのに大人気な
馬だった。馬の寿命は25歳と言われてるから
彼女も長寿だった。

競走馬は年間8000頭ぐらい生産される
けれど才能がないとほとんどは2〜3歳までに
殺処分され動物園の餌となる。
人々が熱狂する賭け事の裏でこの現実は
ほとんど知られていない。
だから自分は競馬はしない。

2〜3歳までに死んでいく大多数の馬たち、
生き残った競走馬も引退用無しになれば
8割は殺処分。
JRAには散々大儲けしてるのだからもっと
馬たちには優しくしてあげてほしいと
いつも思う。

もうすぐうららの命日、丸6年になる。
長いようなあっという間のような。
6年間彼女のことを忘れた日は一日もない。
ずっと犬が飼いたい。
でも次に死なれたら悲しみのあまり
自分も死んでしまいそうで飼えない。

ハルウララの写真は老馬特有の締まりのない
顔と身体と毛並みで「うらら」を
彷彿とさせる。
知らない人が見たら老いぼれに見える
だろうけれど、私にはそんな締まりのなさこそ
心からかわいく見える。
うららとハルウララ、お互い「君の名は?」
と言い合いながらあっちで仲良く遊んでね。