一瞬の風

神大ヨット部のOB会にお誘い頂き昨日は湘南の
海で大きなヨットに乗せてもらった。

OBの方々に風や流れの読み方を
教えてもらった。
風は目に見えない。
波の形や海の色、遠く大山の雲や頬に感じる
風速や流れで彼らは風を可視化して
その上で刻一刻変化する風を捉える。

風を利用し風で相手チームのヨットの進路や
風力を弱めて勝利する、ヨットとは腹黒い
競技だと笑いながら教えていただいた。
もう何十年前の現役なのに海を見る眼差しが
すごくカッコよかった。

アイスホッケーでは1-2年生の間はヒヨッコ、
先輩や相手チームに潰されて気を失ったり
病院送りになる。
それがつらい練習を経て3-4年生になると
トンビぐらいに成長して、今度は
ヒヨッコたちを追い回し狩りをする側になる。
正当なプレーで相手が怪我をしたり
病院送りになった時には
「やっと一人前になった!」と嬉しくて思わず
心でガッツポーズするヨット部同様
腹黒いスポーツですとお伝えした。

競技ヨットもアイスホッケーも若い時だから
できた危険なスポーツ。
そうか現役でプレーしてたのはもう40年も
前のキラキラしてた頃のことなんだな。

夕陽の中、江ノ島ヨットハーバーから
歩いて帰り道。
ふと下を見るとキラキラ輝く海と砂浜で
青春してる女子高生さんたちがやっぱり
キラキラ輝いてた。
こんな青春の一瞬が自分たちにもあったんだな
と思ったら、この瞬間をどうしても切り抜いて
みたくなった。

ヨットマンの風の話は自然の中のお米作りと
随分似ている。
米農家にとって自然も風も日常で当たり前。
それでも風や海流の読み方を教えてもらって
田んぼに帰るとなるほど、今まで当たり前に
感じてた風や温度や音や光に意識が高まって
山の中でもヨットに乗ってるような
おもしろい感覚の一日を過ごせた。

一瞬の風、お米とヨット、
つながっててうれしくなった。

(写真は当日の一般公衆風景で遠影、後ろ向き、
モノクロ処理、個人や学校名を特定できない
ことを確認した上で載せています)