天敵

この時期の稲の天敵はカメムシ。
柔らかい籾に嘴を入れてお米の養分を吸う。
吸われたお米は黒く変色し売り物にならない。

今年は多くの県でカメムシが大量発生。
うちの田んぼにもいるわいるわ。
小さな虫なのにお米の収穫量を多い時は
半分も減らしてしまう。

彼らは臭くて鳥も嫌がり天敵がいない。
温暖化も助けて年々増えていく一方。
うちは殺虫剤農薬は使わないから
見つけ次第ひたすら手で潰して歩く。
潰しても潰してもキリがない。。
手なんかもうカメムシ臭で泣けてくる。

潰したカメムシが田んぼの水面に落ちる。
と、カエルが寄って来てパクリ!
動画ではカメムシ臭が嫌で吐き出す
カエルをよく見てたけど、この子は
吐き出さない。
小さな味方を見つけた気持ちで嬉しくなった。

そのカエルの天敵はもちろん蛇。
蛇に体半分食べられながらなお「助けて!」と
断末魔をあげているカエルをよく見る。

その蛇の天敵はトンビや私。
よくトンビに連れ去られて空中を行く蛇を
見るし、私は意図せず草刈り機で年間何匹も
切っちゃう。

そんな私の天敵はカメムシと台風と猪。
そして今年はそこに世襲4世議員が加わった。

今度は「水不足の田んぼに給水車で
水を運ぶ!」と言い出した。

少しでも田んぼのことを知ってる人なら
これがどれだけ焼け石に水かを知っている。
なんと愚かなパフォーマンス。
ほんとにまるで稲のことを知らないのだなと
日本全国の米農家の失笑を買う。

その小泉農水大臣の天敵が
あろうことか私達米農家。
愚かな政策やパフォーマンスは、素人は
騙せても私達には全く通用しないから。