ひとり

見渡す限り誰もいない山の中の田んぼを
朝から晩まで一人で耕す。

一人なんだから
人から評価されることはない。
一人なんだから人に命令されることも
命令することもない。
一人なんだから
何時から始めて何時に終わってもいい。
一人でさみしいと感じたことは
今まで一度もない。

ひたすら自分の内面と田んぼと
会話して一日が終わる。
至極贅沢な仕事だなと思う。