あるある

2018年2月に、米農家なら一生のうち一度は
見ておかねばと中国雲南省元陽は世界一の棚田。

超観光化された展望台テラスの入場料は
100元もしたけど払ってから気づくあるある。
「これ脇道からヒョイッと入れるじゃん!」

景洪という街から地元民に聞き元陽まで
オンボロバスで1泊2日。とんでもない
ガタガタ道と10数箇所の検問所で停められ
挙句に最後はぼったくりタクシーでないと
辿り着けないシステム。

検問所では停められたオンボロバスに
自動小銃を持った兵士が
乗り込み必ず一人一人身分証をチェック。
その度に必ず
「貴様日本人か!何しに来た!」と
私一人だけが兵士たちに検問所の別棟まで
連れられて15分は尋問や荷物チェック。

それが10数箇所の検問所で毎回毎回
繰り返されるので、同じバスに乗った
中国人はたまったもんじゃない。
「おいおいまたかよ!!
あの日本人のせいでバスが
全然進まないじゃないか!
おのれ日本人!」

みんながイライラするのがヒリヒリするくらい
わかるので、バスの乗り込んで来る兵士に
シラーッと「中国人ですがなにか?」態度作戦を取るものの、どこからか日本人の
品の良さが出てるのか必ず捕まる。

その度に乗客全員の「おいおい!またかよ!」冷たい視線が倍増するので
バスが検問所に着きそうになったら
「はーい🙋わたくし日本人でーす🙋」
と堂々とパスポートを片手にバスから
率先積極的に降りることにした。
この方がバスが待たされる時間は短い。
多少中国人乗客の冷たい視線が
和らいだ気がしないでもない。

こうして1泊2日苦労して辿り着いた元陽の
麓の街は棚田までのぼったくりタクシーの
巣窟。値段交渉に英語と中国語で
2時間はまくしたて。

さて、帰り道もオンボロバスなのかと
諦めかけていると、見つけた!
なんだ!!!?あるじゃん!高速バス!!
行きはガタガタ道、10数カ所の検問所、
オンボロバスに、知らないちっちゃな街に
泊まらなきゃ行けない1泊2日だったのに....

帰り道は快適大型バスで高速道路、
僅か3時間の旅、検問所たったの1箇所
下車の必要無し。
それで運賃はたったの1.5倍。
「おい!!!!!!!!」
と叫びながら高速バスの
リクライニングシートを倒した。

腹立たしいのか嬉しいのか
もはやわからなかった。