波波

昨日の大雨後の田んぼ。
排水が上手くいかず、田植えしたばかりの
小さな苗が完全に水没してまったく見えない。
かわいそうなので溺れない程度に
田んぼの水を抜いてあげる。

それでも東南アジアが原作の稲は
水には基本めっぽう強い。
このまま2〜3日水没、溺れたままでも
死なない。
多分最長4-5日は大丈夫だと思う。
刃先がほんのちょろっと水面に出さえすれば
茎はヒョローっと長くなるけど、その後は
普通よりむしろ丈夫に育つことが多い。

不耕起栽培というのがある。
耕してないと水があっても土が硬くて
田植えできない。そこで棒で土に
グリグリ穴を開けそこに苗を植える農法。

柔らかい普通のたんぼの土に植えた苗は
田植え後1ヶ月経っても土から抜けるけど
不耕起栽培で硬い土に田植えした苗は
驚くべきことに翌日にはもう根が張って
抜けない。不思議で仕方ない。

植物にストレスを与えると逆に丈夫に
育つのを、知ったかぶりをしてプロ風に
言うなら「エチレン効果」と呼ぶ。
しかし、稲について人間がわかってることは
じつは小指の先ほどにもならない。

水没した苗、硬い土に植えられた苗が
どんな生理で丈夫になるのかほんとは
稲に聞かないとわからない。