半日限り

なんというはかなさだろう露草の花。
青い花はたった一度半日しか咲かない。

万葉集にも出てくるはかない花は
その鮮やかさから着物の染料に使われていた。

着色料だから「着草(つきくさ)」が
露草の語源と言われている。

鮮やかだけど露草も蔓で畦に繁茂して
米農家にはやっぱり厄介な草。
一時愛でたら「ごめん」と声をかけて草刈り。
大丈夫、草刈りくらいでへたらないから雑草。

たった半日しか咲かない花...もしその短い時間に
虫が来なくて受粉できなかったら
雄しべが内側に曲がっていき雌しべに付く
「自家受粉」に切り替えるという
フレキシブルさも素晴らしい。

鮮やかなだけでなく露草は強い。