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今年の稲はかなり美しい。
今年は収穫量を犠牲にしてでも品質の高いお米作りを目指した。
通常プロ農家は収穫量をすごく気にする。それは収穫量=収入と言う図式があるからだ。
収穫量を上げるには、簡単に言うと肥料をたくさんやって農薬もたくさんやればいい。栄養沢山で太らせる、でも病気になったら減収するから農薬で病気をムリムリ抑える。
私は農薬はやりたくないから、元々肥料の量は一般に比べて少ない。
でも、農薬を使わないから毎年のように最終コーナーで天敵いもち病に罹る。
え~い、収穫量が減っても美しい稲が見たい!この際肥料を減らしちゃえ!と臨んだ今年。
簡単そうに聞こえるかもしれないけれど「肥料を減らしちゃえっ!」て・・つまり「収入が減っても構わん!」ってプロ農家には一大決心。普通は病気と収穫量のギリギリのラインを狙うのがプロ農家。だから、肥料を減らすのは相当な勇気が必要なのだ。ある意味今年はプロ農家のプライドと技術を封印した作り。
一番はここまで天候に恵まれたこと。二番目は肥料をぐっと減らしたこと。
お蔭で、今年はいつもこの時期になると頭を抱える宿敵イモチ病は出ない。
なんとも稲穂も葉っぱもきれいだ。当たり前だが、きれいなお米はうまい。
21年目でこの稲姿の美しさは3本の指に入る。
稲刈りが楽しみだ。
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