催眠商法3

7回出席すると最後には高価な有田焼がもらえる。出席スタンプには既に2回押されている。

「あのね、考えて下さいよ、例えばこの南高梅3200円だよね、3200円を400人に配ると128万円。これだけタダで配ったわけよね。これが回を追うごとに高価なものになっていくから、仮に最後の有田焼が5000円だとするとその回だけで400人に配れば200万円。7回あるし、会場費や人件費その他を計算に入れると、この会社は7回の会場開催で少なくとも1500~2000万円くらい人を集めてタダで物を配っていることになるじゃん!どこにこんなに経費かけてみんな集めてタダで物配る会社があるのよ!最後はガッツリ着物か布団を買わされるに違いない!」

「でもね、本当にいい人達だし、そんなことするのかな~」「でも、そういえば30万円の敷きマット買った人がもう何人もいたわ」「ほら、それ30万円、本当は7万円ってネットに載っているやつ」「着物は100~200万円が本当は25万円って載っているよ」

「本当にいい人だったら、こんな商売はしないよ」「大体タダでみんなにこんな高価な物配って、経費はどこから出てると思うの?」

「そういわれたらなんだかオカシイわね・・・」一時間かけて少し催眠が解けてきた。

タダはかなり人を盲目にさせるらしい。当然のことながら会場でオカシイと疑う人は誰一人いないそうだ。