2012年

2月

09日

福島県人は寿命が延びるという本

帯が本題よりも目立つ「フクシマではがんは増えない」名古屋の帰りに駅の本屋さんで見つけた本。

「放射線医が語る 被曝と発がんの真実」中川恵一著・ベスト新書

 

内容には確かに一理ある、でも突っ込みどころもそれ以上にある本。

福島県民の寿命が延びると明言した本はこれで2冊目になります。本当にこんな発言をして責任を取れると思っているのか不安になりますが、ある意味いさぎのいい本です。私が著者の立場なら少なくとも「現代の統計学の数字では福島県ではがんは増えないと言える」の表現にとどめます。思い切ったものです。

 

人間の体は複雑かつ繊細で統計の数字が全てではない、個体によって感受性が違うという点を無視したところがこの本の欠けている点だと思います。数字や統計は解釈によってまるで違うのに一見客観的情報に見えます。それでもこの本によって救われる人は確かにいるのだろうから問題は複雑です。 結局のところ100年くらいの放射能との付き合いではまだわからないことがあまりにもたくさんあると言うことです。

 

でも著者のように言い切る、言い切ってしまうというのも確かに一つの方法だとは思います。原爆を投下された広島県、現在女性の平均寿命は全国一位と載っています。原発賛成・反対は文中からは判断できませんでした。

寿命が延びるというなら、著者は子供や孫を福島県に住まわせられるのか?素朴な疑問です。