毒リンゴ

農機具屋F氏。彼と付き合いがなければ今の自分の稲作経営はないと言うほどの影響を受けてきました。農機具は一台数百万円、おいそれとは買えない代物ですが彼は売り方が天才的、もうずっとお付き合いしています。

スゴイ嗅覚です。私がそろそろ次はこの農機具が必要かな?と思った時に彼はドンピシャでその農機具と共に現れます。「これどう?」

計りに計ったようなその絶妙のタイミングと商品。

でも農機具は高価です。購入を迷っている時には「これ置いてくから自由に使って~」期限なし無料で使って下さいと新機種を置いて行くんですね。

では、お言葉に甘えて使わせてもらおうと使うとアラ大変!高額の新機種ですから仕事がはかどるし体に対する負担も小さくて済みます。

例えて言うなら、軽自動車に不便を感じているあなたに高級車を無期限でタダで使っていいと言う話が舞い込むようなものです。そして、高級車に一カ月も乗ってしまえばもう元の軽自動車には戻れません。そうして何台の農機具を買った(買わされた?)ことでしょう(笑)。

私はこのパターンを「一見美味しく見える毒リンゴ商法」または「タダほど高いものはない商法」と呼んでいます。それも満腹時にはF氏から決してお声はかからないのですが、私がお腹が空いている時に決まってタイミング良く話があるんですね。「山田君、面白い出物があるからタダで貸してあげるわ」

そんな時はこれまでと同じパターンなのに、毒リンゴがマジで美味しそうに見え、タダほど安いものはないと感じてしまうから人間不思議です。

今回の毒リンゴ食べていいやら悪いやら。。