風景の塗り絵

昨日まで黄金色に稔った稲穂で
いっぱいだった田んぼを刈り取ると
田んぼはまるで羊の毛刈りみたいに丸坊主。

人様の田んぼと自分の田んぼ、
小さな農村の大半の面積を
うちのコンバイン一台で稲刈りする。

それは一日一日村中を秋色に
塗り絵して回っているようにも見える。

もう27年もこの村を秋色に塗ってきたんだな。
一昔前住民がも少し若く元気だった頃は
もっとたくさんの家が私の稲刈りを待っていた。

当時は今の約倍ほどの面積を今より性能の劣る
コンバインで駆け巡っていたから、
お昼ご飯なんて悠長に食べてる暇がなかった。
動くコンバインの運転席に畦からおにぎりを二つ
投げるように手渡ししてもらい、
ガンガン操縦しながら口に押し込んでたのも
懐かしい。
若かったなぁ〜、今あんなに頑張ったら
一発でひっくり返っちゃう>_<

さて、台風が過ぎ去ったら
今年の塗り絵も完成させに行こう。