2015年

1月

18日

食味と権威

今年もコメ食味鑑定士協会主催の食味コンクール大会の案内が届いた。

 

前回参加は全国から4369点、参加費は1点13000円・・だから収益はざっと5千680万円ほどになる。これが今までに16回開催された。なんぼやねん?

 

料理や加工品は人的努力要素が大きいから許せるとして「自然の恵みそのもののお米」を食味で競わせ評価認定することを私はよしとしない。はっきり言えば不遜だと思う。

かくも人は権威やお墨付きに弱いものか・・と、この案内が届くたびに辟易する。

 

第一に食味を判定する「食味鑑定士」の存在自体がかなり疑わしい。2~3日の講習と6~7万円のお金を払えば、ほぼ誰もが食味鑑定士様になれる。もちろん私もお金を払えば食味鑑定士様で人様のお米を「これは美味い」「これはまずい」と評価できる立場にすぐになれる。不遜だ。


その資格をお金の代わりに与える権威側は、もちろん「食味鑑定士協会」

つまり、お金を払い食味鑑定士になりたい人に資格を認定するが第一のビジネス。

次に「入賞」というお墨付きを求める全国の生産者のお米を集めて「食味鑑定」するのが第二のビジネス。

更に、この協会は「食味鑑定士」の他に「水田環境鑑定士」「環境王国認定」などという聞いたことのない資格認定まで行っているだが、これが第三のビジネス。考えたね。

  

前回大会では、4369点の出品のうち135点が「ありがたく」も入選させてもらえた。

が、ちょっとまて、47都道府県のうち19県からは参加出品はない、のに、このコンクールは「国際大会」まで謳っているコンクールなのだ。


よく見れば、このビジネス、何一つ生み出しているわけでなし、行政の認可がないのに全く関係ないのに、参加者増加とともに年々権威は確固としたものになっている。

「入選」させるのには、生産者の為ではなく付与側権威側に本当の価値がある。


あまり知られていないが、米食味鑑定は実は全国にこのコンクールだけではなく、別にも大小含めてかなりの数のコンクールがある。だから、今や日本中のお米にはやたら「金賞」や「入賞」が多数存在する。

例えば私が近隣農家を数軒集めてコンクールを開いて「金賞」を認定すれば、そのお米は間違いなく「○○コンクール金賞受賞」と名乗れるのだ。


それでも、そんな矛盾を承知で食味鑑定に参加出品されている方は、なかなかのたくましさとしたたかさがあるのだろう。いや、そうであって欲しい。でなければあまりに不毛ではないか。


農家や農産物は、お客さんには評価されて当然なのだが、農家や農産物はその裏にある苦労などはお構いなしにコンクールでも「常に評価される」だけの弱っちくも低い存在なのだというところが納得できない。


こんなのはどうだろう・・

数ある米食味コンクールのうち「どのコンクールが良心的で、本当に生産者の立場に立ち良心的なのか?」を生産者が集まって評価し、生産者がその団体にめでたく「金賞」や「入賞」を与えてやるという発想。食味コンクールをコンクールしてやるのだ。

が、いつも生産者を評価し認定する側が、逆に生産者主催のそんなコンクールに参加する筈もない。ならば、勝手に生産者側が食味鑑定団体に「金賞」や「入賞」を贈ってあげればいい。賞は付与する側の権威のためにある。

すると、やがては生産者の方にも権威がついてきて関係性は一方的でなくなる。


そんな私が必要に迫られ取得した農業関係の資格と金額は以下の通り~

文部科学省第3種放射線取扱主任者第2213号(取得10万円):文部省

社団法人日本穀物検定協会穀物検査員第11077号(取得20万円):旧食糧庁

岐阜クリーン農業第65号(隔年7万円必要・半額は岐阜県が負担):岐阜県

認定農業者(0円):農水省:岐阜県

指導農業士(毎年4万円必要・全額を八百津町が負担):農水省:岐阜県:八百津町