春本番、明日からの種まきを前にビニールハウスの準備をするのは福地G氏、T氏、瑞浪百姓学校からJ氏、私の4人。風が強く大の男が4人がかりでも何十畳もあるビニールが吹き飛ばされ4棟中2棟を張ったところで降参~。自然には勝てません。
二日ほど前に東電地下で地震時に亡くなった二人の作業員の方が見つかり、その間にも7号機8号機の増設申請が県庁・エネルギー庁に申請され、東電からの見舞金を拒否した町では見舞金を町民2万人で割ると一人当たりたったの1000円。
原発施設内に溜まった放射能に汚染された水はなんと6万トン。東電が最大のスポンサーのTVも新聞も本当に危ない情報は隠し「OO日振りに犬が見つかりました!」。同じく東電が最大のスポンサーの公共広告機構(AC)はやたら心情に訴えかけ、よく注意して聞くといろいろオカシなことがあることに気付きますか?
春の農作業も忙しさを増し、原発の事態は悪化するばかりで「もうどうにでもなれっ」と一瞬思ったりもするけど、ここからが粘り腰の45歳。
「しょうがない。もう、どうにでもなれ。考えるのや~めた」と思った瞬間から「はい、降参。」自分は勿論仲間や大事な人も守れる筈がない。
そしたら一体何に「降参」したことになる?
フン、絶対に思考停止に陥らない、陥ってたまるかっ。
よく考える。現に、考えている人は既に驚くほど次のことを思考しています。
私の場合まだ対処法止まりですが、ちっちゃな方策が見つかりました。
政府広報やTVを信じるもよし、他の情報で基準を危険において考えるもよし。これまでの災害と同じように考えるのもよし。これまでの災害とは決定的に違うと考えるのもよし。
放射能は海で拡散されるのでなく魚介類によって濃縮され人に戻って来ます、農作物は24時間何日も何カ月もかかって雨風に晒され屋外で作られますが(米の場合約5カ月)、政府広報を信じてこの作物は「単なる風評被害で安全だ」と思うのも、自分の情報で「危険だ」と判断するもよし。
今まで体験したことのないようなとんでもないことが起きているのは間違いないけど、あえて頭を切りかえず「まぁ大丈夫」だと思うのも、危険だと認識するのも各自の自由。
ただ、危険だと思っていたものがもし安全だったらまだ取り返しはつきますが、安全だと思っていたものが後でもし危険なものだったでは元には戻れません。内部被曝は放射性物質を一旦取り込んでしまえば微量でも体をず~っと被曝させ続けます。それにしても決定的に私達はまだまだ放射能のことを知らない・分かってない。より知らなければ議論にもなりません。
原発事故が起きた時「しまった!」「もっと知っておけば!」と強く思いました。
農業・生産者の観点からもこの問題で「しまった!もっと知っておけば!」と二度と思いたくはありません。
そんな思いでカラクリや欺瞞を知り・考えるのも、「どうしようもない。しょうがない」と思考停止してしまうのもこれまた自由。
ただ、私にはこんな原発事故が起きたのは一つに(もちろん原因は沢山の理由がありますが)私を始め多くの人の思考が長年停止していた結果だという反省があります。そしてメールやブログ、インターネットなどで、同じような反省や思いを持たれている方が沢山いらっしゃるのには励まされます。
いずれにしても、今後はこれまでになく自分の責任において各自で判断するしかありません。
例えば・・
~風評被害と野菜の放射能測定について~
さて、私はお米の専業農家=お米を売って生活をしています。ですから「風評被害」は他人事ではありません。今は福島の農産物を中心にした「風評被害」ですが、完全に自分の問題として捉えています。
「風評被害」 考え方は武田教授の以下のご意見とほぼ一緒です。
http://takedanet.com/2011/04/46_e65d.html
「野菜の放射能測定値はよく洗ったあとの測定値」 安全な野菜?は、こんなカラクリになってます。やっぱり。。。 http://www.jsa.gr.jp/pukiwiki/index.php?%CA%FC%BC%CD%C0%FE%C8%EF%C7%F8%CC%E4%C2%EA%A4%CB%A4%C4%A4%A4%A4%C6#n3m5ihj33
さて、これを知った上で買う買わない、食べる食べないも個人の判断です。
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W氏 (水曜日, 06 4月 2011 09:48)
降参しない方も・・・。
●飯田哲也
NPO法人:環境エネルギー政策研究所(ISEP)所長。ルンド大学(スウェーデン)客
員研究員。1959年山口県生まれ。自然エネルギーや原子力などの環境エネルギー政策
専門家。『21世紀のための再生可能エネルギー政策ネットワークREN21』理事など国
際ネットワークも豊富。温暖化ファンドやグリーン電力などを生み出すなど、社会イ
ノベータとしても知られる。中央環境審議会、東京都環境審議会などを歴任、2009年
11月には、新政権の25%削減タスクフォース有識者委員、および行政刷新会議ワーキ
ンググループの事業仕分け人に任命された。著書に「自然エネルギー市場」(築地書
館)、「北欧のエネルギーデモクラシー」(新評論)、「グリーン・ニューディー
ルー環境投資は世界経済を救えるか」(NHK出版)、「日本版グリーン革命で経済・雇
用を立て直す」(洋泉社新書)など。
*とあるMLで発見
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今回は東京電力福島第一原子力発電所における事故の収束を見据えつつも、同時に新
しい原子力・エネルギー政策の方向性を提起し、今後検討が必要な論点が提示されて
あり、わかりやすく、かつ非常に説得力のある内容になっています。
http://www.isep.or.jp/images/press/ISEP_StrategyNo2.pdf