2011年

3月

24日

進化の過程

体内被曝(内部被曝)問題で一躍悪役イメージのヨウ素ですが、元々ヨウ素は私達になくてはならない重要な物質です。

このヨウ素、甲状腺に集められ甲状腺ホルモンを作ります。

甲状腺ホルモンは、たんぱく質の合成、細胞の活動、神経細胞の発達、末梢組織の成長、エネルギー代謝に関係し、発育に必要不可欠なホルモンです。

必要不可欠なこのヨウ素、海に豊富にあります。

動植物は進化の過程で海から陸上に生活を移して行きますが、海に比べて陸上には必要なヨウ素が非常に少ない。そこで動植物は長い長い進化の過程で、陸上では少ないヨウ素を体内で濃縮・蓄積できる能力を獲得していきました。ホウレン草、ブロッコリー、人間・・・ヨウ素を蓄えることは元来素晴らしい進化の賜物なのです。

 

実は自然界にある天然ヨウ素は100%が非放射性です>>味方。

原子力によって作り出されるのは放射性ヨウ素>>悪者。

ところが困ったことに動物も植物もヨウ素が非放射性・放射性かを見極めることができません。

見極めることができないのは当然です。元々放射性ヨウ素が存在しなかった訳ですから。今問題なのは、長い進化の過程を経てせっかく獲得したヨウ素の凝縮能力が、逆に放射性ヨウ素をどんどん体に取り込み凝縮させ体内被曝をさせる結果を生んでいるということです。

人は自らの進化に逆行する、最も危ないモノを自ら作ってしまったことになります。

特に乳幼児~子供は成長が盛んで、より多くのヨウ素を取り込もうとしますが、甲状腺が小さいのですぐに凝縮された放射性ヨウ素で一杯になり甲状腺異常~がんになる確率が増えます。子供もホウレン草も実にヨウ素を取り込む素晴らしい能力を持っているばかりに・・・



体内被曝は取り込んだ放射性物質が排出されるまでずっ~と続く訳ですから、調べると想像以上に危ない印象を持ちます。

放射性ヨウ素、ストロンチウム、セシウム、・・その他にももっと沢山の物質がきっとありますよね・・放射性物質は体内被曝の排出様態も半減期も違うはずで、しかも体内から排出されるまでは数値は累計される筈なのにそうした報道を全く見ません。食べた瞬間だけの被曝量の報道しか見ません。現在使われている基準値は確か一時間単位のはず。体内被曝の場合少なくとも排出されるまでに数時間~数日~数年~数十年が必要で、被曝数値が累計されていない「何ミリシーベルト」や「ベクレル」という単位自体に本当に意味があるのか?という疑問も起こります。物質別にも被曝量は違うはずなのですが。

「ただちに影響はない」という発表される数値についてつじつまが合わないと気付き始めてます。

 

もうひとつ、自然から受ける放射線もまた、体内に蓄積しないように適応してきた長い長い進化の過程があります。

報道では「一年間に自然から受ける放射線量」に比べ「OOOは半分」とか「百分の一」だから「安心」と説明されることが多いのですが、「人口で作られた放射線」は生体内で著しく凝縮されるモノが多いので「自然放射線量」と比べることに疑問を感じています。

適応の歴史のない「人工に作られた放射線」と「自然から受ける放射線」を例え同じ数値でも同列で比べることは乱暴です。

 

「知らない」「無関心」「大丈夫だろう」で、とんでもない原発事故を私達は起こしてしまいました。

短期間に二度も大きな失敗を繰り返す訳にはいきません。

特に放射能物質の被害が、何の責任もない子供達に真っ先に出るのならば、なおさらのことです。

生産者の一人としこれを言うのは非常に残念で辛いのですが、現時点では情報に疑いの余地がある以上「内部被曝を疑われる食べ物は口にしない方がいい」と言わざるをえません。